2009年1月19日、新春の集いの第一部として、名古屋で初めての新春講演会が開催された。講師には地元出身の水野和彦氏をお招きした。
水野氏は「昨年末以降、100年に一度の金融危機が到来していると言われていますが、すでに金融危機から経済危機へと移行しており、1930年代とほぼ同じテンポで状況は悪化しています」とし、「アメリカの家計は、住宅ローンなどの借金を返済しているため、消費できない状況にあり、かなりの努力をもってしてもローンの返済には5年はかかると考えられるため、アメリカの景気が回復するのには5年以上の時間がかかると考えられます。そのため、日本の景気回復にはそれ以上の時間がかかるでしょう」と一部の楽観論を戒め、今回の経済危機の深刻さが率直に語られている。
折から名古屋では年末以来のトヨタ・ショックに見舞われているが、企業経営者にとって正念場の年になりそうである。