2010年1月5日に大阪で開催された「ティグレフォーラム2010年新春講演会」は、著名なジャーナリストである嶌信彦氏を講師にお招きして開催された。
嶌氏は冒頭、「今の日本は円高やデフレ、少子高齢化といった状況に何となく元気が出ない。またモノの充足で内需がのびず、輸出でも中国や韓国などに押され自信を失っているのが実情ではないか」と現状分析し、「けれども日本はすばらしい底力を持っています。僕はBS・TBSの「グローバルナビ」で司会を務め、様々な企業の社長に毎週お話を伺っています。番組を始めて10年間で約500人の社長に会い、現場にも行っています。その実感として日本は本当に底力がある。決して悲観したものではないと感じるわけです」と再成長の可能性に触れていきます。
そのためには「これまでと同じ20世紀型のメイドインジャパン方式ではだめです。1次産業は高い付加価値を持った1.5次産業に、同様に2.5次産業、3.5次産業にする。新興国がいくらがんばっても追いつけないような新しい産業を作れば、再成長のエンジンになります」と実例をあげて提言しています。