「納税者主権をめざす大阪議員フォーラム」第5回勉強会を開催
2007年9月18日、大阪市内で「納税者主権をめざす大阪議員フォーラム」の第5回勉強会が、「事業再生の最前線から」をテーマに、元産業再生機構専務兼COOで経営共創基盤CEOの冨山和彦さんを講師に迎えて開催された。
同フォーラムは2004年11月に「課税のあり方、税金の使い方に責任を有する自治体議員として、納税者の立場に立った税制改革、財政改革を自由闊達に議論し、推進する」ことを目的に、超党派で結成された自治体議員の会で、税制構造改革国民フォーラムとの連携をうたっている。世話人には大阪府議会の土師幸平議員、畠成章議員、野田昌洋議員が就任され、西脇邦雄議員が事務局を務めている。
第五回勉強会には、自民、民主、公明、府民ネット、社民の各会派の大阪府議会議員二五名をはじめ、大阪府内の自治体議員や行政関係者、企業経営者ら約100名が参加。西脇議員の司会で畠議員が主催者あいさつを行い、税制構造改革国民フォーラム代表委員として高橋正人ティグレ会長が来賓あいさつを行った。
講師の冨山和彦さんは、東京大学在学中に司法試験合格、スタンフォード大学のMBAを取得するなど、華やかな経歴の一方、代表取締役をつとめたコンサル会社で社員をリストラしていくという過酷な経験や、ツーカーフォンの立ち上げを関西で行った営業体験など、自らの体験に裏付けられた「情理と合理」が相反する矛盾に満ちた世界が経営だ、と熱意あふれる講演を行った。
とくに、産業再生機構での体験では、「カネボウの再建は、エンロンのようにトップが悪でもなく、慶応の野球部のOBが多数を占める、ある意味で善意の優秀な社員が問題を先送りしてきたなかで起こった『非常に日本的な経営破たん』で、いまだに決定的な破たん要因はこれだとは特定しがたい」と、具体的な例を出しての事業再生の話をされた。
予定の時間をオーバーしての講演に参加者からは、「リアルな話に感激した」との声が多く寄せられた。また、講演会終了後は場所を移しての懇親会で大いに盛り上がった。